*幼心に抱いたナオミの素朴な疑問は、自分のもうひとつの国旗を確かめてみたいという思いにつながっていった。そうすれば、日本のことをもっと知ることができるし、海を隔てた遠くから、綺麗であってほしいアメリカのモザイク模様を見ることもできる。その思いが、セーラームーンへの憧れに始まったナオミの日本への興味をさらにかき立て、ひいおじいちゃんとひいおばあちゃんの生まれた国日本に行ってみたい、と願うようになっ…
[連載]峰坂物語
-
小説『峰坂物語』【第3回】橋井 尚
自分のもうひとつの国旗を確かめてみたい、日本に行ってみたい。――日系四世のナオミは、日本で夏休みを過ごすことになり…
-
小説『峰坂物語』【第3回】橋井 尚
【先行配信】「パパ、わたしはアメリカじんじゃないの?」娘の問いかけに二十五セント硬貨を取り出して言ったこととは
-
小説『峰坂物語』【第2回】橋井 尚
【先行配信】マンザナー強制収容所で二年十ヶ月を過ごした祖父母と父母。ある日志願兵募集があり、二世の若者は自ら戦うことを選んだ
-
小説『峰坂物語』【新連載】橋井 尚
【先行配信】カリフォルニア州サンタアナで三代続く庭師の家に生まれた日系四世のアメリカ人の私。日本の高校を受験するため三年ぶりに日本へ