【前回の記事を読む】天井をぼーっと見続ける。やっていない証拠、もしくは目撃者などいなかっただろうかと…検察官の声色を聞いて分かったことがある。俺は未確定なものを見出し期待する。更にはその物語を勝手に膨らませる癖があるのだ。不快な目覚めだった。つまり、俺は止まっている、そして社会は進んでいる。これだけは痛感させられた。「どうしましたか? 動機を話してもらうことはできませんか?」只野さんは一緒に謎を…
[連載]スクリーン
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小説『スクリーン』【第6回】山田 健太郎
明日、突き落としたと話そう。そう思うと、留置所に入って初めて肩の力が抜けた。――無罪の男子高校生が自白を決意し…
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小説『スクリーン』【第5回】山田 健太郎
天井をぼーっと見続ける。やっていない証拠、もしくは目撃者などいなかっただろうかと…
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小説『スクリーン』【第4回】山田 健太郎
勾留延長の手続きに国選弁護人、まるで社会科見学だ。パトカーの中、不気味なほどに他人事に感じていたが…
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小説『スクリーン』【第3回】山田 健太郎
突然の逮捕、そして勾留延長。「弁護士はどうされますか?」と聞かれて両親の顔が頭に浮かんだ
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小説『スクリーン』【第2回】山田 健太郎
彼女を崖から突き落とした罪で尋問を受ける男子高校生。昨日までの記憶を必死に辿ると......
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小説『スクリーン』【新連載】山田 健太郎
「起きなさい」温かみのない冷たい声に起こされると、昨日までの生活はなくなっていた