【前回の記事を読む】俺が逮捕されるよう仕向けていたのは、結婚を考えていた彼女だった。…彼女は、虚偽の被害届を出していたのだ。「ああ、いろいろ分からないことだらけだよ」俺はため息交じりにうつむく。「びっくりしたぞ、突然逮捕されるなんて。まあ、お前が殺人なんてできるとは思ってなかったけどな」からかうような慰め方だ。「ああ」どうも調子が出ない。やっぱり殺人容疑で逮捕されたことは知られている。学校の皆も…
[連載]スクリーン
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小説『スクリーン』【第8回】山田 健太郎
いつもの友達、いつもの家族、いつもの家。普通の生活が大事だと留置所で理解したが、肌で感じるのとは雲泥の差だった
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小説『スクリーン』【第7回】山田 健太郎
俺が逮捕されるよう仕向けていたのは、結婚を考えていた彼女だった。…彼女は、虚偽の被害届を出していたのだ。
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小説『スクリーン』【第6回】山田 健太郎
明日、突き落としたと話そう。そう思うと、留置所に入って初めて肩の力が抜けた。――無罪の男子高校生が自白を決意し…
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小説『スクリーン』【第5回】山田 健太郎
天井をぼーっと見続ける。やっていない証拠、もしくは目撃者などいなかっただろうかと…
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小説『スクリーン』【第4回】山田 健太郎
勾留延長の手続きに国選弁護人、まるで社会科見学だ。パトカーの中、不気味なほどに他人事に感じていたが…
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小説『スクリーン』【第3回】山田 健太郎
突然の逮捕、そして勾留延長。「弁護士はどうされますか?」と聞かれて両親の顔が頭に浮かんだ
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小説『スクリーン』【第2回】山田 健太郎
彼女を崖から突き落とした罪で尋問を受ける男子高校生。昨日までの記憶を必死に辿ると......
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小説『スクリーン』【新連載】山田 健太郎
「起きなさい」温かみのない冷たい声に起こされると、昨日までの生活はなくなっていた