「風間さんが好きなのはね、香奈よ。聞いてる?」壁際に座った香奈は一人黙々とケーキを食べていたが、いきなり矛先を向けられて当惑した。「何で分かるの? 風間さんが言ったの?」美咲が努めて明るい声で言うと、「ううん」茜は首を横に振った。「でも、分かるのよ。正直者だから。なんだか香奈のことを聞きたがるの、まあ、香奈のせいじゃないからしょうがないけど、わたしこのごろむくれてるの」「それで、今日も芝居には行…
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