第3グループ
今度は、第1クラスター第3グループに分類された学生たちの動きを追跡する。図1は、第3グループの学生が『ランキング調査』からどういう経路を経て専門演習に至ったのか、その推移を示している。
第3グループに分類された学生は43名だが、(ここには示していないが)このグループに分類された学生は2015~17年度受講生のみで、2013~14年度の受講生が入らなかった。ここ数年でこれまでにない属性を持つ学生が在籍するようになったのかもしれない。
まず1列目の『ランキング調査』を見ると、このグループでもCコースが1番人気で18名いる。以下、Bコース9名、その他5名、A・Dコース各4名、未回答3名の順で続く。
だが、2列目の『希望調査』になるとAコースが13名で一番人気になった。これは第1・2グループとは異なる特徴である。移動の内訳をみると、『ランキング調査』でAコースを選んだ学生のうち2名、Bコースから4名、Cコースから4名、Dコースから2名が移った。他のコースの希望人数を見るとDコース8名、B・Cコース各4名であった。
ちなみに、第3グループにおいてランキング1位と第1希望が一致した学生数は9名(20.9%)であり、第1グループよりも低かった。考えられる要因の1つが『希望調査』未提出の学生が14名と最多であることである。
次に、第3グループの学生が第1希望に選んだコースからどこの基本演習所属になったかを確認する。これを見ると、Aコースを第1希望にした13名のうち10名、Bコース第1希望4名のうち2名、Cコース第1希望4名のうち3名、そしてDコース第1希望8名のうち1名がそれぞれ同じコースの基本演習に移った。
すなわち、第3グループ全体では16名(37.2%)の学生が第1希望通りの基本演習所属となった。一見、第1・2グループに比べて割合が低く映るが、未回答14名を除いた29名を基準にすると過半数の55.2%の学生にあたる。他方、Dコース第1希望と基本演習所属が一致した割合が第1・2グループに比べて低く、これも第3グループの大きな特徴の1つである。
そして、第3グループにおける最終的な基本演習所属分布はAコース15名、Bコース6名、C・Dコース各10名となった。
最後に、第3グループの学生が基本演習からどこの専門演習所属になったかを確認する。ここで図の太い矢印に注目すると、Aコースの基本演習所属15名のうち10名、Bコース所属6名のうち5名、Cコース所属10名のうち4名、そしてDコース所属10名のうち3名がそれぞれ同じコースの専門演習に移った。
つまり、第3グループ全体では22名(51.2%)の学生が基本演習と同じコースの専門演習所属であり、割合としては第1・2グループよりも高い。
そして、その他さまざまな動きがあって、第3グループにおける最終的な専門演習分布はAコース16名、Bコース9名、Cコース7名、Dコース4名、他学部1名となった。第1希望でAコースの人気が高い点、そして基本演習から専門演習にかけてもAコースの所属人数が多い点、これらが第3グループの大きな特徴であり、それと同時に第1・2グループと区別される特徴でもある。