小説 小説 音楽 家族 2022.03.09 【小説】夫婦水入らずで訪れたみなとみらい。その目的は… 遥かな幻想曲 【第1回】 尾島 聡 無慈悲な現実に立たされてもなお、明るく生きた家族の物語。 この記事の連載一覧 次回の記事へ 最新 ※本記事は、尾島聡氏の書籍『遥かな幻想曲』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。 遥かな幻想曲 レッスン室のピアノの譜面台に立てかけられていた、シューマン「幻想曲(ファンタジー)」原典版の楽譜。表紙を開くと、扉ページとの間に一筆箋の短い手紙が挟まれていた。
小説 『あら、50歳独身いいかも!』 【第3回】 武 きき 帰ろうとすると「ダメだ。もう僕の物だ」――キスで唇をふさがれ終電にも間に合わずそのまま… 【前回の記事を読む】10歳年下の彼から突然の告白。戸惑いつつも相手を試すように口にした「私を○○○みる?」その言葉とは…はぁ~とため息が出る。久しぶりに男の匂い。ゆっくりベッドを出て、シャワーへ。「涼真君、私帰るね。終電に間に合うから」「ダメだ! 帰らないで。泊まって!」「何言っているの! 着替えも無いし。帰る……」ベッドに引っ張られ涼真君の腕の中。「ダメ。明日休みだから買い物行って、映画も見よ…
小説 『テラスの旅路Ⅰ』 【第16回】 響乃 みやこ 「300年前までは、人間もたくさんいて文明も栄えていた」という事実。当たり前の知識だと思っていたけど…知っているのは私だけ? 【前回記事を読む】黒猫を全力で追いかけていると、明らかに人為的に作られた川や橋、そして巨大な建造物が出てきた。猫はそこで立ち止まり…「おいティーナ!」「ログ?」すぐにログが駆け寄ってきて、心配そうな目でティーナを見た。しかし、ティーナの無事がわかると、呆れ顔になって、ため息をついた。「なにやってんだよ」「ごめん……」子猫は自分を助けてくれた人の怪我すら気にせず、自分の親の元へ走っていった。「にゃ…