宗教では、世界は神が創ったと伝えられるのはなぜか
前に述べているように神の言葉は、人の考えや知識によって左右されてしまう。そのため、世界はとても長い時間をかけてできたものという考え方や知識が古い時代になかったため、世界は神が創ったと思ったのである。
聖書に「創世記」というのがある。神は6日間で、世界を創り上げた。世界が創られていく段階は、現代人の知識に似ている。でも、これも人が思い描いたことに、神が答えただけなのである。
物理学者の間では、宇宙は膨張と縮小を何度も繰り返しているというのが、最近の考えにはあるが、数十年前は宇宙は膨張しているから、原因はなんだか分からないが、最初大爆発のビッグバンで始まったという考え方が当たり前であった。このビッグバン説を主張すると、最初の爆発がなぜおきたのか説明できない問題が生じる。つまり、よく考えずに宇宙のはじまりはこうなんだと考えたせいなのだ。
創世記の内容もそうで、非常に長い時間をかけて、世界は作られたものであるという考えが出来ずに神に尋ねたから、神が創ったという結果になったのである。神の言葉は、尋ねる人の知識や考え方に左右されてしまう。この神の言葉の原理・原則がわからないから、神秘的に聞こえる言葉を人は信じてしまうのである。
その神秘的な話し方や言葉も、人が神に対して思う想像や記憶の内容から作られるのである。人類が誕生する惑星は、極めてまれなのである。確率からすると恒星系単位で1/10兆、1/100兆かもしれない。地球はそれくらいまれな存在であるから、神が創ったという考えが起きるのも無理ないのだ。
地球人類は、10億年生きるだろう。そうすれば、動物の進化の過程もよく説明できるような科学的説明ができるだろう。現在の生物学は未熟なのだ。