日本は核(かく)兵器を持ってない!?

息子と入浴すると、いつものごとく湯掛(かけ)バトルが始まった。 息子が湯を満たした桶(おけ)を持って洗(あら)い場に出る。浴槽(よくそう)内の私(わたし)も洗面器(せんめんき)に湯を満たし、鬼の形相。息子は諦(あきら)め、湯を捨(す)てた。

父「あ! 核(かく)ミサイルってそういう感じ!」

子「どういうこと……?」

父「やったらやられるから、持っていても射(う)てない。ま、日本は持っていないけど」

子「え!? 持ってないの? 日本も持とうよ!」

父「持っている国に囲(かこ)まれているのにね。でもお父さんも反対だけどね。反対の人もたくさんいる」

子「どうして?」

父「色々(いろいろ)あるけど……『はだしのゲン』を読んだでしょ? あんなに恐(おそ)ろしいものだと知っている国が持っちゃダメだろって。逆(ぎゃく)に、だからこそ持つべきだって人もいて……」

子「ふーん、でも大丈夫(だいじょうぶ)なの? 射(う)たれないの?」

父「アメリカと同盟(どうめい)っていう約束をしていて、日本に射(う)ったらアメリカから飛んでくることになっているから射(う)てない」

子「え……日本に原爆(げんばく)落としたのアメリカなのに!?」

父「そ、そうだね……お父さんも喋(しゃべ)っていて不安になってきた……」