さて、私のケースを見てみましょう。
私は、自分の知らないところで、「会社の工事費を横領している」というデマを流されました。誰が首謀者かは知る由もありませんが、この首謀者は、裁判官役になって、「私が工事費を横領している」という「正義の判決」を下して、それを「噂」として、ばらまいたということなのです。
周りの人は、その「噂」を否定する材料を持っていませんので、首謀者の言うことを「そうだったのか」と単純に聞き入れることになります。これが、「裁判所」というゲームの仕組みなのです。
この「裁判所」というゲームでは、裁判官役(陰に隠れている首謀者)の裁定(流した噂)が絶対的権威を持ちますので、裁判官役の裁定に不服を唱えようとすれば、もう一人裁判官役を見つけてきて、「裁判」をやり直すしかありません。
しかし、 私のケースでは、裁判官役である首謀者が陰に隠れており、対処は極めて難しいと言えます。もっと、はっきり言うと、このような悪意のある噂を立てられることを防止する手段はないといえます。まさに「人の口に戸は立てられず」ということわざ通りなのです。
そして、その首謀者が私を標的とした理由も多種多様で特定することは困難です。
ほかの事例のように、首謀者が自分に自信がなくて、私に攻撃を仕掛けたのかもわかりません。また、単に愉快犯的に、あらぬ噂をでっち上げたと考えることもできます。はたまた、単なる嫌がらせだったのかもわかりません。従って、この事例のような場合は、首謀者の意図をあれこれ詮索しても仕方がありません。
そして、この「噂」に騒ぎ立てると、ますます騒ぎが大きくなりますので、首謀者の思う壺にはまってしまうのです。このため、あくまで「噂」など取るに足らないことであり、自分は少しも怖くないといった毅然とした態度を取ることが重要になります。