小説 『人生を失い、それでも女は這い上がれるか』 【第11回】 杉山 成子 妻が300万は使った、「お姫さま扱い」するエステ…施術後もセレブ気分で、ワインとつまみに7、8千円使うようになり… 【前回の記事を読む】休日に「私は留守番」と言う妻に違和感…帰ってくると、家が酒臭い。家中調べると、大量の酒瓶が出てきて…治美は、ぽっちゃりしていて、愛くるしい目が印象的な三十六歳。背が低めでもあるせいか、年より四、五歳は若く見える。彼女はアルコール依存とあわせて、エステ依存もあった。恵子はエステ体験がなく、どんなところなのか、想像もつかなかった。「一度行ったら、ハマるよ~」と治美はいう。「顔とか…
エッセイ 『振り子の指す方へ[注目連載ピックアップ]』 【第9回】 山口 ゆり子 お腹の子を亡くした翌日に『流産してすぐの方が妊娠しやすい。頑張れそう?』と言ってきた姉。まだ退院したばかりなのに… 【前回記事を読む】首から肩へのなんとも美しいライン、高めの腰にすらりと伸びた脚、華奢な足首…目の前の姉妹は驚くほど似通っていた。郁子は、再びの妊娠が怖かった。確かに子どもは好きだし、早くに授かりたくはあった。けれども、まだ流産による一時入院から退院してきたばかりで、気持ちの整理もついてはいなかった。そこに来て午後になり押し掛けてきた姉の亜希子が持出したのが、従わなければ妊娠を望んでいることすら嘘…