俳句・短歌 句集 2021.11.24 句集「八ヶ岳南麓」より三句 句集 八ヶ岳南麓 【第38回】 浅川 健一 八ヶ岳の麓で暮らす医師の、四季折々の俳句集 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 向日葵や地は石塊をもて画す 山畑に何焚く煙九月尽 全開の蛇口両手の貝割菜
エッセイ 『プレナイト[人気連載ピックアップ]』 【第6回】 天乃 神龕 集中治療室には、変わり果てた夫の姿があった。声をかける私に、肩を揺らして笑ってみせた夫。その笑顔に胸が張り裂けそうになり… 【前回記事を読む】仕事から帰らない夫。携帯には、知らない番号からの何十件もの通知…胸騒ぎがする中折り返すと、その相手はまさかの…ともに永遠に道中では、ドクターヘリの搬送の時点でなんとなくもう元の体には戻らないことくらいは理解していた。低酸素血症なのか高次脳機能障害なのか……。人工心肺でも付けているのか、もしくは蘇生中なのか。まだ小学2年の長男と年長の次男になんと説明したらいいんだろうか。まだ歩け…
小説 『尾張物語』 【第5回】 浅川 洋 一人旅を終えて帰宅してから約一カ月後、彼女から手紙が来た。そこに書かれていた内容に驚愕した 【前回の記事を読む】のぞみのドア越しに見つめ合った視線が胸を揺さぶり京都での別れを鮮烈に刻んだ帰京する翌日の午前中、茅根は途中下車して彦根に降り立った。表門から天秤櫓(てんびんやぐら)、彦根城、玄宮園(げんきゅうえん)へ歩を進め、最後に井伊直弼の埋木舎(うもれぎのや)に立ち寄った。直弼は十七歳から三十二歳まで十五年間、この簡素な武家屋敷で部屋住みとして生活をしながらも、茶道・歌道・禅・国学・兵学…