転職サイトも「逃げの転職はダメ!」と強調していますが、なくならないと思います。「正しいのは自分、周りが間違っている」と思うのが普通です。それなら自分のキャリアに納得がいかないかというと、そうでもありません。改めて「キャリアって何だろう」と考え直したからです。
一日の大半を仕事に費やすのだから、キャリアは当然大事だと思っていました。若い頃は、「こんな仕事して、あんな仕事もして、いろいろ経験して部長くらい任せてもらえるようになりたいな。もし気に入られて役員になっちゃったら責任重いな」なんて気楽に考えていました。
役員になるような方は若い時からもっと深く考えていると思いますが、私は精々この程度にしかキャリアについて考えていませんでした。浅はかな考えを反省し、自分なりにキャリアについて改めて考えると、気づくことがあったのです。
「キャリアは大事だけどすべてじゃない。大事なものは他にもある。キャリアを評価するのは今じゃなくて、リタイアしてから振り返る」
簡単に言ってしまうと評価を後ろ倒しにしただけですが、現役で働いていると、なかなかそう思うに至りませんでした。同期が先に出世して羨ましく思ったり嫉妬したりと、目先の事象に囚われてしまい、全体的に評価する考えを持ち合わせていなかったのです。
たとえキャリアは思い通りにならなくても、経済的に特に不自由することもなく、育児や趣味などプライベートを含めて充実した生活が送れさえすれば満足のいく一生にならないでしょうか。そう思ったとき、今キャリアについて語るのは時期尚早と判断し、モヤモヤした悩みをひとまず横に置く気持ちの整理ができました。