私のストレス体験 ――心理学(ゲーム分析)との出会い――
私「……というわけで、とりあえず、その会社のお客様窓口にメールを入れておきました。来週の月曜日には電話もしてみるつもりです」
A氏「お客様窓口? そんなところにメールを入れてもダメだ」
私「電話をしてみたのですが、今日は土曜日で連絡がとれないので、とりあえず、唯一メールアドレスが公開されているお客様窓口にメールを入れておいただけですよ」
A氏「お客様窓口なんか何の役にも立たないよ」
私「ですから、とりあえずの対応と言っているわけです。私もお客様窓口にメールをしたら、それで十分だと思っているわけではありません」
A氏「もっと確実な方法をとらないとダメだ」
私「お客様窓口といっても欧米の会社では真剣に対応してくれるところも多いですよ。そんなに無茶苦茶に言うほどでもないと思いますが……」
A氏「ここは日本だよ。ビジネスにお客様窓口を使うなど考えられない」
私「ですから、お客様窓口を当てにしているわけではないんですよ。そのために、来週早々に電話をしてみるとさっきから言っているわけです」
A氏「いきなり電話しても相手にしてくれるわけがないだろう」
私「しかし、いままで取引のない、初めてコンタクトする会社ですから、まずは電話をしてみるしか方法がないじゃないですか?」
A氏(上司に向かって)「こんな仕事のやり方じゃあダメですよ。私がいままでいた会社なら、その会社と取引がある可能性があります。私が、前にいた会社の人間にあたってみます」
上司は、A氏の申し出にあいまいに回答し、結局、その会議は誰が何をするのか明確にならないまま、終わってしまいました。しかし、私は、たかがお客様窓口にとりあえずメールを入れたといった程度のことで、A氏に散々文句を言われたため、かなりのストレスをため込んでしまいました。
しかし、A氏の私への攻撃はそれで終わらなかったのです。それからというもの、A氏は、ことあるごとに私のすることに逐一文句をつけだしたのです。私が何かを提案したら「そんなことをやってもダメだ」と否定し、また、何かの報告書を出せば「役に立たない」と言って否定するのです。A氏は私以外の人にはそういうことを言わずに、私にだけ文句をつけてくるのでした。
上司がA氏の対応に注意を与えてくれればよかったのですが、残念なことに、そのときの上司はそういったことに関心を持ってくれる人ではありませんでした。A氏は先ほどのお客様窓口の一件のように、どうでもよい些細なことにまで口を出して、私のやることなすことをことごとく否定してきます。
私も、これには、本当に参りました。A氏が否定するたびに、私のストレスはどんどん増していき、蓄積していきました。「このままではいけない。このままでは身体を壊してしまう。何とかしなければいけない」とは思うのですが、では、A氏にどう対処したらいいのか、私にはさっぱりわかりませんでした。
A氏に「些細なことで否定するのはやめてもらいたい」と話しても、A氏はまったく耳を貸しませんでした。それどころか、私への攻撃がますますひどくなる始末です。上司にも相談しましたが、前述の通り、上司はA氏の件に関心を示さず、まったく相談に乗ってくれませんでした。