俳句・短歌 四季 2021.07.08 歌集「漣の夢」より3首 歌集 漣の夢 【第61回】 上條 草雨 中国江蘇省・無錫に留学し、その地の美麗さに心奪われた著者が詠み続けた、珠玉の短歌二一〇〇首と三九首の漢語短歌を連載にてお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 新しく深緑しんりょく萌える雨上がり 命輝く草木くさきの姿 文化課ぶんかかの太極拳の初日目しょにちめに 見よう見真似で習う楽しさ 薄晴うすはれの爽やかな昼街まちの木々 涼しさに満ち葉影揺れてる
エッセイ 『プレナイト[人気連載ピックアップ]』 【第6回】 天乃 神龕 集中治療室には、変わり果てた夫の姿があった。声をかける私に、肩を揺らして笑ってみせた夫。その笑顔に胸が張り裂けそうになり… 【前回記事を読む】仕事から帰らない夫。携帯には、知らない番号からの何十件もの通知…胸騒ぎがする中折り返すと、その相手はまさかの…ともに永遠に道中では、ドクターヘリの搬送の時点でなんとなくもう元の体には戻らないことくらいは理解していた。低酸素血症なのか高次脳機能障害なのか……。人工心肺でも付けているのか、もしくは蘇生中なのか。まだ小学2年の長男と年長の次男になんと説明したらいいんだろうか。まだ歩け…
小説 『if(上)』 【第2回】 青木 建太 「市内の病院に運ばれて、かなり危ないらしい」配達中の同僚が居眠り運転トラックに突っ込まれて重体。そのまま意識は戻らず… 【前回の記事を読む】「しょうらい、なにになっていますか?」――20年前の自分からの手紙を読んで、26歳の沢崎は再び夢に向かって歩き出す 「俺こんなクソつまんねー人生送ってんの?」「なんでこんなことしてんの?」「冒険ゲームでいえば、キャラ名のない村人Cみたいな感じやん」なんて思われたりしないだろうか……。まあ、これに関してはタイムマシンでもない限り見られたりはしない。だが、そう思われても仕方ないな…