すべての失敗の要因は自分にある。

私の仕事のポリシーは「人のせいにしない」です。

誰が悪い、立地が悪い、天気が悪かったからだ、という言葉を使った時点で考えることがなくなり、思考停止してしまいます。失敗の改善点は自分にはないと思っている時点で同じ過ちを繰り返してしまいます。

「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」とは、野村克也監督の言葉です(もっと古くからある言葉らしいですが)。私は常にこう思っていました。

私は失敗をすべて自分ごととして考えていました。例えば、飲食店の人手不足を例にとってみます。飲食店業界で深刻な問題は人手不足です。年間を通して見ると、一番人手が不足し店舗運営が難しくなる時期はいつだと思いますか?

それは長期休みがあるお盆でも正月でもなく、実は3月なのです。これは大学生、高校生のアルバイトが3月9日頃の卒業式に合わせて辞めてしまい、次に入ってくる新1年生は早くても4月の3週目頃からだからです。この時期に学生が出勤していた店舗は、ぽっかり人員不足になります。ここで、卒業なのだから仕方がないで終わるのか、自分に何か要因はないのかと考えるのでは、その後が大きく変わってきます。

例えば、人が少なくなることが毎年分かっているならば、日頃から採用する学生人材は学年ごとに満遍なく採用したり、人員が不足するその時期だけ事前に他の施設から人員異動をしたり、学生と学生以上の方々の比率を変更してみたりと、どのようにでも手を打つことができます。私にとって失敗の定義とは、「同じ失敗を何もせずに繰り返すこと」だと思います。

以上が私がサラリーマン時代に大切にしてきた考え方、経験でした。