比叡山の 山道下れば 野いちごと 小鳥の群に はたと佇む
二月堂を 赤く彩る 松明の 炎のゆらぎは 風神の吐息
春弥生 まだ肌寒く 二月堂の お水取りの火 我に飛び来る
※本記事は、2012年6月刊行の書籍『日々、燦々と』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。
日々、燦々と【第27回】
50年近く弁護士として活動した著者の急がず、惑わず、実直に生きた78年間の人生が詰まった短編集。
先行きの見えない不況や震災などで何かと暗い話題が多く、希望や生きる活力が見いだしにくい世の中にあって、生きることの素晴らしさ、日々の美しさをもう一度気付かせてくれる短歌集を連載でお届けします。
比叡山の 山道下れば 野いちごと 小鳥の群に はたと佇む
二月堂を 赤く彩る 松明の 炎のゆらぎは 風神の吐息
春弥生 まだ肌寒く 二月堂の お水取りの火 我に飛び来る