こおろぎの 音の響ける 藁葺わらぶきの 屋根まで蔦の 生えいる古庵

 

飲み飽きて 丘に登れば 牛あまた のたりのたりと 草を食みゐる

朝露の 富士をすっぽり 包みいて 入山の夢 ついにかなわず

※本記事は、2012年6月刊行の書籍『日々、燦々と』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。