ネーミングの重要性
共感や信頼など、友だちにとっての価値を高めていくブランディング。これにとても重要なのがネーミングです。
友だちである顧客が利用する言葉を使ったり、理念やミッションが感じられるようなネーミングも必要かもしれません。ネーミング、つまり名前を付ける行為そのものがマーケティングでは重要なポイントになるので、プロジェクト名でも社名でも、いい加減にネーミングをしないように気をつけましょう。
そのネーミングに続くのがマークデザインです。
考えた名前を視覚的にアピールする、皆さんが思っている以上に影響力のある大切な事柄で、この辺を簡単に済ませるから「小さな会社」に個性がなくなるのです。
自社が提供できる価値にネーミングのチカラを添えたロゴマークでアピールすることは、後で記述する社内マーケティングにも影響します。ここは専門家の活用が必要になる部分なのかもしれません。
ある顧問先の企業では、とても良い色のデザインのロードサイドサインをつくりました。要は、屋外に立てる看板です。企業の優しさとコピーライトがとてもマッチしています。そして、経営方針とも一致しています。
ところが、車両のカラーリングなどが微妙に異なっていました。「同じ青」ですけど、人々に与えるイメージが大きく違うのです。経営者にとっては大したことに感じないかもしれませんが、それを見るお客さんは混乱した印象を抱くかもしれません。
車両にカラーリングを施す経費は、その企業のコンセプトに合ったカラーリングとそうでないカラーリング、どちらでも変わりません。
このように、デザイナーや専門家を活用することで、効果的なカラーリングができているのとできていないのでは、周囲の人に与えるイメージやブランディングの効果の差が大きいのです。
人は第一印象を大切にします。企業の第一印象が本来の企業コンセプトとは異なり、自社の価値を低く表現しているのはとても残念に感じます。
もちろん、完璧な経営者などはいません。自分がこれらのことが理解できないのなら、それが理解できる社員や外部ブレーンを活用することをおすすめします。
私の知る限りでは、ネーミングやデザインに長(た)けている経営者はほとんどいません。これからの時代、「感性」が重要ですが、この「感性」を養うことはとても難しいのです。
サッカーの世界では、プロの選手になり、第一線で活躍するためには、その国の言葉を話す必要があります。
学生時代、語学など進んで学ぶことをしなかったであろうサッカー選手でもスポーツ以外の苦手なカテゴリーに挑戦します。経営者も自分の夢を叶えたいのであれば、苦手なものでも挑戦するか、ほかに任せるのかを決めなければなりません。
大切なのは、「やるか?」「やらないか?」を決めることです。