コンビニでの事件簿
コンビニは女性乗務員にとって、トイレを拝借できる場所。
最近のコンビニのトイレは綺麗だし、男女分かれているので使いやすく、非常に助かっている。トイレだけでは申しわけないので、私はその都度何か購入させていただいている。
23時頃、あるコンビニでトイレを拝借。女性店員が一人だけ。客も私だけであった。
トイレ後、カウンターにてホットコーヒーを注文した。終電後のラッシュに備え、ひと休みといったところだ。店員さんが、カウンター内でコーヒーを淹れてくれた。
待っている間、60歳過ぎくらいの男性が入店。お酒を飲んでいるのか(?)大きな声で何やら喚いている。(なんだか、面倒くさい人が来たなぁ……)
その男性が私から離れたレジに来ると、
「おい! ちょっと」
大きな声だ。
「ちょっと待ってください」
と女性店員さん。一人しかいないので仕方がない。
「待てるかよっ!」
私は
「後回しでいいですよ」
と言おうとしたが、ちょうどコーヒーが淹れ終わった。女性店員さんがコーヒーを持ってくる。
ふと見ると、コーヒーを持つ彼女の手が震えている。怖いのだろうか?
「大丈夫ですよ。私、見ていてあげますから」
男性客に聞こえないように言った。彼女はうなずき、男性客の対応をした。私はコーヒーをかき混ぜながら様子を見た。男性客は相変わらず、大きな声で文句を言いながらタバコの銘柄を言っている。
だが、特に何もなく済んだようだ。男性客が私の横を通り、話しかけてきた。
「いつもの、タバコがなくてよー! メンソールにしたよー」
「……(苦笑い)」
私の制服を眺めながら、
「お姉ちゃん、タクシー? 会社どこ?」
私は返事を返さずに、コーヒーを持って外に出た。しかし、男性はしつこく後ろから話しながらついてくる。
「タクシー乗れる? 川崎まで行こうかなぁ」
ニヤニヤしながら言ってくる。
「申しわけございませんが、いまから、営業所に戻りますので」
私は自分のタクシーに戻りながらお断りする。するとカラダを急に近づけてきたかと思うと、私のお尻を触る。
「やめてください!」
「川崎に行こうよー! 行ってホテルでしようよっ!」
「行かないです」
男性はまた、お尻を触ってきた。
「オレの〇〇〇挿れてやるからさー!」