マーケティングに役立つアドラー心理学

『7つの習慣』とアドラー心理学の共通点は、基本的には「毎日を全力で生きることができるのは人間関係」ということです。『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』という書籍から私はアドラー心理学をほんの少し学びました。

アドラー心理学は、しあわせに生きる為の哲学を必要とすると私は感じています。ですから、アドラー心理学を多少でも理解し、それに準ずる哲学をもとにその道(人生)を歩むにはかなり厳しい選択を迫られます。

ですが、人と関わる時の物差しのような判断基準ができます。そして、前述の著作は「勇気」にフォーカスし説得力のある書籍で、専門用語が少なく、心理学や哲学が身近になります。ビジネスは結果が保証されていません。

ですから結果より、今日を生きるという意味では、「いまを踊る」という最もいまの時代に必要な考え方に私は、感じました。人類は分業により成り立っているという共同体感覚(社会に貢献する生き方)が私は、とても好きです。

さらに人間関係から生じる問題とその解決方法がわかるような気がします。課題の分離という考え方は、特にマーケティングに活用できます。私なりに解釈すると、「やるだけのことをやれば、決めるのはユーザーである」という「選択してもらう」という概念が重要になります。自分の考え方は変えられますが、変えることのできないものは、自分以外の他人の考え方です。

そして、課題の分離とは、最終的に責任を負う人の課題と割り切ることです。

例えば、子どもが勉強しないならば、将来に勉強しなかったことによる現実を受け入れるのは子ども自身であり、その子どもの課題です。子どもの知らないことを教えることは必要ですが、自分の考えで子どもをコントロールしてはいけないということです。そこに立ち入ることはできないという考え方です。

そして、承認欲求が人間関係の問題(すべての問題は人間関係とアドラーは説きます)を発生させるということです。「赤ちゃんは自力で生きていけないことを本能として持っている」と『幸せになる勇気』には書かれています。50代でも自立せず本能で生きていた私には、目から鱗のアドラー心理学です。

アドラーの心理学による岸見一郎さんの哲学は、私には気持ちが良く受け入れやすい考え方で、アドラー心理学をベースに『7つの習慣』との対比をすると面白い気づきとなります。ストレスを最小限にして経営を行うには必要な書籍かもしれません。ですが、アドラー心理学による哲学を実践するには、勇気が必要です。