〈原田〉テーマすなわち課題が明確になりましたら達成目標を明確にすることです。経営側から提示される課題ではほとんどの場合、達成目標が示されているはずです。それも数字で示されていることが多いと思います。ここで留意することは、先ほども申し上げましたが経営側からの目標設定値が、現状の延長線上から決められた値であることが多いということです。

したがって本日は目標値を最低でも現状の2倍として頂きます。また要求されている事項は、この条件を満足しないとテーマを解決したことにならない必達事項なのか、それともできるだけ解決したい要請事項なのかも予め明確にしておくことが大切です。

もう一つ重要なことは、課題解決に当たって制約条件があるのかないのかです。制約条件の中でも法律で規制されているものか、社内規約で遵守すべきものなのかもハッキリさせておかなければなりません。法律で決まっているものについては変更することができませんが、社内規定であれば正規の手続きをとることによって、条件変更が可能になるかもしれません。

この制約条件については、こういうものがあると書き出しておきますが、途中の検討段階ではこの制約条件に縛られないように留意することが大切です。つまり、制約条件を意識しすぎると、新しい発想ができなくなってしまいます。

もう一点留意すべきことは、課題解決に当たって自部門だけではなく、他部門にも係わりが生じてくることがあるということです。対象範囲を自部門内に絞って行うのか、他部門の協力を得て行うのかも予め決めておくことが肝要です。

それではこれから実践演習に入ります。