組織マネジメントの進め方の整理

組織マネジメントは、一度誰かからエッセンスを聞いたり、本を読んだくらいで覚えられるということはない。

経営学修士コース(MBA)でも座学的に学ぶ内容であるが、実際の活動の中で試行錯誤して、座学の中で言っていたことが何を意味するのかを理解できる。天才だってやったことがないことはわからないのである。

必ず、やってみて良かったと思える日が来るので、是非ともご自身の組織の活動の中で実践してほしい。

組織マネジメントのイロハのイであるが、どんなレベルの管理職にも役に立つので、チェックリストとして活用してほしい。

1.組織の存在意義を確認する。

2. 組織の目標を大きな視点で、3つくらいのカテゴリーで構成する。組織の存在意義を頂点にして、ここで考えた3つのカテゴリーを組織の存在意義の下に並べてピラミッドのようなマトリックスを作る。

カテゴリーを作るポイントとしては、漏れなくダブりなくの原則に基づき、組織の存在意義に寄与するものを考えるようにする。

「組織の未来をより良いものにするための仕掛け作り(環境変化を見据えた戦略的な方向性付け)」

「短期目標を確実に成果にするための仕組み(組織の課題を特定し、近い未来の目標を達成する確率を上げる)」

「現行の仕組みの見直し(組織機能の強化、更なる改善を取り入れる、無駄の特定でより効率化を図るなど)」

3. 課題と問題をマッキンゼーの7つのSを使って、抽出する。問題抽出のポイントは、放っておくと、組織の将来に負の影響が出るものである。ここで洗い出した課題・問題を、2で策定した3つのカテゴリーに分類する。

4. 3つのカテゴリーに分類した問題や課題の原因を特定する。原因が特定できていない場合、ただやってみただけになってしまうリスクが高くなる。アクションが奏功しない可能性はできる限り小さくしておこう。

5. それぞれの問題や課題の原因が特定できたら、必ず対処したいものと、余力があったらやりたいものを、緊急性、優先度という切り口で、整理する。

マッキンゼーの7つのSは、組織の課題や問題を漏れなく洗い出すためのツールであるため、3つのカテゴリーに分類した後も、マッキンゼーの7つのSの区分は気にする必要はない。

あなたの組織が直面している案件が、緊急性および優先度がいずれも高いものなのであれば、このような区分は気にせず対応法を考えた方が良いのである。

3つのカテゴリーの中にある問題・課題の中で、優先度・緊急性が共に高いものは、速やかに目標として設定しよう。