ここでは、思考は、意識のある状態で言語を使って行う活動全般と捉えて、思考している状態を、四つに分類の上、快不快の観点で簡潔に考察する。
①理解しようとする状態
何かわからないことが意識されると、どういうこと? なぜ? と問い、理解しようとするのが普通だ。
それはどういう仕組みで起こるか。
わからないことがあると、多かれ少なかれ不快であり、それを解消すべく、何なの? なぜ? という問いが現れる、という仕組みである。わからないこと・未知のものに出会うと、「んっ」と緊張が走り眉をしかめるのであって、いきなり笑い出したりはしない。
この仕組みのことを一般に好奇心と呼ぶ。好奇心は人間以外の動物が持っている場合もある。ただ、人間の場合、好奇心の対象はより広く深い。なぜ夜と昼は交互に規則的にやってくるのかとか。
過去何かを理解した時に「よくわかったね。偉い。」と褒められ承認された時の心地良さの記憶が、物事のより深い理解を促進しているだろう。
②意思決定する状態
意思決定・アクション選択の仕組みの項、を参照のこと。なお、意思決定する状態は、前項①のプロセスの一部にもなる。理解する時に、これはそういうことではなくこういうことだな、と決定するような場合。