この世界を水に例えよう。
水は無色透明でとても純粋だ。
常に流動する性質があるので、時や変化は止められない。
この世界では、君の想いは全て水の中を伝播(でんぱ)する。
水の中に、スポイトで黒いインクを垂らしたら全体に広がっていくみたいにさ。
そして垂らし続ければ、いつか真っ黒になって何も見えなくなってしまう。
君が、「人のことなんて、どうだっていい」と思っていれば、それは伝播する。
君がその性質を水に与えたんだ。
だから、君はその性質の中で生きなきゃならない。
いいかい、君の出会う相手も「君のことなんて、どうだっていい」んだ。
そういう世界に君がしたんだよ。
だから、このルールがしっかり身につかないうちは、
すべきことをした方が身のためなんだ。
「すべきこと」は制限がかかっているけど、
みんながいいと決めた安全な方法だからね。
君はしたいことをしていいんだ。
でも、こころに何を思って行動するのか、すっごく考えて。
したいは「強欲」を、すべきは「節度」を、
したいは「利己」を、すべきは「利他」も従えているんだ。
そしていつか、したいこととすべきことがぴったり一致したら、
そしていつか、すべきこととしたいことの間になんの矛盾もなくなったら、
君はもう、何も迷わない。