玄米は栄養の宝庫

イライラを解消するギャバ​

玄米の有効成分の一つとして有名なギャバ。正式にはガンマ(γ)―アミノ酪酸といい、英語のGamma-Amino Butyric Acidの頭文字をとってGABA(ギャバ)と呼ばれています。ギャバには、脂質の代謝を促進して肥満を防ぐ効果があるほか、腎臓の働きを活発にして血圧を下げる、肝臓の働きを活発にしてアルコールの代謝を促進する、といった効果もあります。

また、特筆すべきは脳内の神経伝達物質として、興奮を抑える働きがあることです。イライラをやわらげるので、ストレスの多い人におすすめです。

玄米に含まれるギャバは、白米の三倍です。もっともギャバが多いのは発芽玄米です。

有害物質を排泄するフィチン酸

玄米に多く含まれるフィチン酸は、病気の元凶である活性酸素の発生を抑えたり、発ガン物質や放射性物質などの有害物質を体外へ排泄するといわれますが、ミネラルの吸収を阻害する働きもあり、この点を問題視する声もあります。

フィチン酸は、ビタミンB群の仲間であるイノシトール(I)に、六個のリン酸(P)が結合したリン酸化合物(IP6)です。この六個のリン酸に、カルシウムや亜鉛、鉄、マグネシウムといったミネラルがくっつくと、水に溶けないフィチン酸塩となり、体に吸収されなくなってしまうのですが、これを解決するのがフィターゼという酵素です。フィターゼは、玄米を炊く前に水にひたすほどたくさん作られ、フィチン酸を分解。イノシトール、リン酸、ミネラルは水に溶ける形となり、体に吸収されるのです。

〈追記〉玄米には、有害物質が体内に吸収されるのを防止したり、その排泄を促進する効果があるといわれていますが、その効果について、興味深く感じた記述がありましたので、ここに掲載いたします。