ANOTHER NEW YORK
Q . B . の昼と夜
「この辺りは、もっと夜遅くなると本当に危険なんだ。ギャングの抗争や、ガンの撃ち合いなんてしょっちゅうだぜ。早朝ここを通ると、たまに空気がすげぇ熱いんだ。これって、たったいまガンがブッ放されたってことを意味してるんだ」
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Q.B.ここは人間の喜怒哀楽も、愛も憎しみも、生きようとする本能も、すべて剥き出しのような場所だ。太陽が出ている時間には、全身にエネルギーを漲らせながら遊ぶ子どもたちの笑顔で明るくなる。ビルディングの小さな窓から外の様子を眺める人やベンチに腰をかけ、くつろぐお年寄りの姿はここQ.B.の生活風景の一部を成している。
夜になると、ストリートには、24時間態勢で闇ビジネスに精を出す人間がその姿を現し始める。これからが稼ぎ時だ。
夜は、安らぎと平穏を与えてくれる一方で、どうしようもない孤独感と空虚感で私たちを苦しめるときがある。仲間と一緒に、酒とWeedで気分を高揚させながら、乗り切っていかなければならない寂しくて長い夜もある。
また、行く当てもなくただストリートを一人彷徨う人間もいる。Q.B.は黙って、そんな夜を受け入れている。
君はポルノ・スター?
大きなQ.B.を背に、この野球場はある。夜9時をまわり、辺りは真っ暗だ。ストリートの角にぽつん、ぽつんと街頭が立っているだけ。
いくつかのDeliやLiquor Storeだけが小さな明かりを放つ。24時間ネオンサインが消えることなく、決して眠らない街、マンハッタンとはだいぶ違って見える。