と、心の中で叫んでみても目の前のショーはニコニコしながらブランコに乗っている。本当に純粋でくったくのない笑顔だ。もうこの笑顔で全て赦してもいい位の純粋無垢、汚れのない笑顔だ。まるで一、二歳の幼児の笑顔だ。あ~あ。
私は気を取り直してまたブランコを漕ぎ出す。
いつの間にか朝食を済ましたであろう近所の子供達が公園にきて、スベリ台、シーソー、また小学生の高学年と思われる集団は、ドッジボールを始めている。
ショーは他の遊具には目もくれず相変わらず、ブランコに乗っている。まるでショーはブランコの一部になってしまったようだ。
私はショーの執念に負け、未だブランコを動かしている。
朝の柔らかな日差しから、肌を突き刺すような鋭い陽射しに変わっている。今は真夏。
腹は空きすぎたからかもはや腹は空いていない。水一杯飲んでいないのに。私はボーっとしてブランコを揺らしている。