心が痛くなるような純粋さ
「私はなんでこんな公園でこんなことをしているのだろう」とふと虚しさや、やりきれなさに苛まれ、全てを投げ出してしまいたいような衝動に駆られる時がある。
土曜、日曜になるとこんなことの繰り返しだ。もう永遠にこの世界から抜け出せないような気にさえなってくる。来る日も来る日もショーをブランコに乗っけて、それも一時間や二時間ではない。半日、いや一日近くもこうしているときがある。まるで「シーシュポスの神話」だ。「シーシュポスの神話」というのは神様が与えた一番重い刑罰である。それは大きな岩をある山の頂上まで運ばせ、頂上までくるとその大きな岩はゴロゴロと転がりだし一番下まで落ちてしまう。また、大岩をやっとの思いで頂上まで上げる。すると大岩はまた転がり落ちてしまう。死ぬことさえできず永遠の苦役が待っているのだ。
私は前世に何か悪い行いをしたのか?いやショーが生まれたあとにも何かしたのか等々、取り留めのない妄想、考えが浮かんでは消えていく。
私と妻はこの世界から抜け出ようと必死にあがき、悶え苦しんだ。神様がいるのならもう赦してくれてもいいじゃないか! 俺たちはもう十分罰を受けた。