続柄は大きく『息子』と書いた。家族なのだと意識してアッキーは書いたのだった。

眼鏡をかけた女性は、パソコンのキーボードを素早く打っている。アッキーママの名前を入力しているのだろうが、すぐに怪訝な顔をして横のドアから奥へ入ってしまった。

アッキーは時間が無いのに、気持ちがイラつきそうなのを抑えていた。すぐには戻ってこない。ひまりもどうしたんだろうと心配な表情でアッキーの顔を見ている。

時間はどんどんと過ぎていき、じれったくてイライラしてきたアッキーは、壁にかかっている時計の針が止まって欲しいと願った。ドアが開き眼鏡をかけた女性が戻って来た。もう一度、パソコンに目を通してからアッキーの目をじっと見て言った。

「申し訳ありません。アッキーママさんは、ただいま面会謝絶となっております。今日は面会出来ません」
「えっ、面会謝絶~」

アッキーは聞きなれない面会謝絶の意味が分からずにいた。ひまりもただ呆然としていた。