第2章 人類滅亡のリスクと回避
B 人為災害による人類の滅亡
1 地球生態系の破壊及び資源の枯渇
然るに、我々は、我々の主要生息圏である微妙なバランスの上に成立している自然環境を破壊し、また限りある資源を濫用しています。
自然環境の破壊は生物が生息できない生態系をもたらし、有限である生物・鉱物資源の濫用は資源の枯渇を促進しています。これらは人類存続の基盤の消滅を意味しますから、人類の滅亡をもたらします。
人間社会においては、加害者と被害者は物理的には別人です(理屈をいえば、自殺はそうではないということになります)。然るに、自然環境を介しては、加害者と被害者は別人ではありません。
すなわち、自然環境に加害するのも人間ですが、その結果自然から被害を受けるのも同じ人間です。つまり、自然を介して加害者と被害者が一致している構図になります。このことを忘れてはなりません。