発達障害と就労支援

就労支援事業所の中には精神障害を主とするものが増え、特に発達障害に特化した事業所も増えてきました。特に就労移行支援事業所に多いです。その理由は何点か考えられますが、まず、ニーズが増えていることがあげられます。

就労支援の利用者に精神障害者が多くなり、発達障害にも手帳が交付され、対象者全体の増加があります。

そして、発達障害者は特性がある程度はっきりしているので、理解しやすいということもあります。またパソコンの得意な人も多く、就労経験のある人も多く、就労移行支援事業所は基本的に2年の利用で一般雇用に結びつけるという目標からも、有利だと言えます。

このニーズの増加ですが、これまで描かれていたように、病状が安定してから福祉的就労としてのB型事業所からA型事業所、そして移行支援事業所というステップアップではなく、就労していたけれども中途障害のように発達障害が出現し、いきなり移行支援事業所を利用するということが増えてきた背景があると考えられます。

大人の発達障害として出現する時、就職し、発達障害であることがわかり、退職となり、精神保健福祉手帳を取得し、求職活動をしていく中から就労支援の利用に至る、という経緯が多いです。

発達障害においては、就職したけれど、うまくいかず退職に至ることが多いという背景があります。