鳥たちとの助け合い
食堂に入ると空いている席に案内されました。
テーブルは10人掛けで必ず先生が一人つきます。
朝食はコンチネンタルです。太めのフランスパンがスライスされてかごに入っています。コックさんが朝学校に来る時に買って来るので、まだパンは出来立てであったかでした。しかし前日の残りがかごに入っている時もあり、それらは少々乾燥気味でした。
そんな時、外国人の生徒たちの行動にはびっくり。窓を開けて乾燥気味のパンを外に捨ててしまうのです。もちろん怖いマダム・リッコには見つからないようにです。
学校中で一番怖いのがマダム・リッコなのです。
「パンがありません。お代わりをください」
するとあたたかいパンが出て来ました。
でも捨てたパンが見つかったら怒られるのではないかと、かりんは心配でした。食後にそっと窓の下を見ると、もうパンはありませんでした。湖から上がってきた白鳥やカモたちが証拠隠滅をしてくれていました。
もう彼らはわかっていて毎朝待機していたのでしょう。
マイルーム
かりんの部屋は2階の角部屋でした。オレンジ色のカーペット、オレンジ系の花柄の壁紙、ベッドカバーとお揃いのカーテンで、オレンジ系の明るい4人部屋でした。
ただし自分だけのテリトリーはベッド、ナイトテーブル、ロッカーとベッドの上に貼ってあるコルクのボードだけです。
イタリア人のロマーナは部屋の外にある高い天井まである大きなロッカーを使っていました。ヨーロッパの生徒たちはシーズンごとの洋服しかないので荷物が少ないのです。ロマーナのロッカーの中もガラガラにすいていました。
そこでかりんはロマーナに提案しました。「ロマーナ、私のロッカーと交換してくれる?」
するとロマーナは嬉しそうに答えてくれました。
「もちろんよ。私は自分のベッドに近い、部屋の中にあるロッカーが良かったの」すんなり交渉は成立しました。
それからふたりで荷物の入れ替えを始めました。
「かりん、ここに写真やメモを貼るのよ」そう言って、スイスのドイツ語圏のエリーナが、かりんのボードにメモ用紙を貼ってくれました。
かりんは驚きました。
「オーノー!」