アムのしゃべり方はとても丁寧で、優しい。「えっ、どこかに連れて行ってくれるの?」

「はい。どこへでも」

ショウキが、

「ディズニーランドはどう?」と聞くので、ぼくは、

「近すぎる」と答えた。

「軽井沢(かるいざわ)は?」

「お盆(ぼん)に行くからだめだよ」

ぼくらの会話を聞いて、アムがこう言った。

「海外でも良いですよ」

「えっ、海外って外国のことだよね? 当たり前か。えっ、じゃあ、例(たと)えばアメリカとかイギリスとかでもいいわけ?」

「はいっ」

実は、ぼくは2歳から小学校に入るまで、パパの仕事先がアメリカのニューヨークだったので、お隣のニュージャージー州に住んでいた。マンハッタンから車で3、40分のところなんだけれど、庭が広くて、リスやウサギや、そしてスカンクがいた。ショウキもニューヨークで生まれたんだ。

帰国してから一度も行っていないけれど、ときどき夢で見る。前の家のストラックさんは元気かなあ。毎年、クリスマスカードをくれるよね。幼稚園のシンヤ先生にも会いたい! うん、ニューヨークに行きたいなあ。ニューヨーク! うん、ニューヨーク、いいかも。

しかし、どうやって連れて行ってくれるんだろう?

 

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