5 努力に見合った給与体系を
25期のスローガンとして掲げたSENSE─UP25は人事管理に重点を置いたものでした。
いわゆる能力主義の基軸としての「職能資格等級制度」の採用に踏み切りました。能力選別主義と能力育成活用主義は似て非なるものであって、この二種類の能力主義のうち、日本的人事管理の伝統でもある能力育成活用主義を選択するほうが重要だと考えたのです。
これを進めるためには
育成→評価→処遇
の基軸としての「職能資格等級制度」を確立させねばと各規定を改革しました。
なぜなら年功序列、終身雇用、学歴主義等、もはや来るべき21世紀の経営論の中では神話となりつつあったからです。
確かに戦後の混乱期の中にあっては、こうした日本式経営は評価され、今日の繁栄を築いてきたことは間違いないでしょう。
しかし、今やボーダーレスエコノミーといわれる世界経済情勢の中でGNPの最先端を行く日本が、従来通りの経営方針で、果たして世界をリードしていくことができるでしょうか。
そういったことを考えれば、働く人達にとって根幹をなす“賃金体系”のあり方に、これでいいのか?と疑問を抱くようになってきます。
即ち勤続年数が経てば、会社に貢献度がなくても、毎年自然に給料が上がる、また、無能な人でもただ“言われたことを、言われた通りに、言われたことだけ”真面目にしていれば、定年まで勤められる、こういった考えは有能者にとっては差別に繁がっているのではないか、という疑問を投げかけたのです。お役所仕事ではないのでね。
しっかりとしたインフラ(経営基盤)のもとに、賃金体系のあり方を確実なものにしなければ、これからの企業の成長は望めないと思いました。
いくらトップが5カ年計画で、SENSE─UPだと唱えても、ただのお題目に終わってしまっては何もなりません。
スローガンを成立させていくには、当然ながらそれを具現化する社員の皆さん方のモチベーションが必要だからです。
私は、常に社員の皆さん方が経営理念に基づき
「おもしろ おかしく 愉快に楽しく」働ける職場の“環境作り”を心掛けてきました。
そういった意味で、先ず生活の根幹をなす「給与体系」の見直しに着手したのです。
給与体系をしっかりとしたことで、社員の皆さん方のモチベーションが高まったことはいうまでもありません。
その結果が先述の各部署から提案された方針です。
このときからトップがいちいち指示しなくても、全社員一丸となって取り組んでもらえることとなりました。SENSE─UP25は成功したのです。
今では我々の会社「明西エンジニアリング」は「明西軍団」と呼ばれるまでになり、21期から25期にかけて唱えてきた5カ年計画のスローガンは無事に達成できたのです。
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