はじめに

経営とは…

人・物・金・情報・時間を効率よく運用し、永続的に会社を存続させることであるが、「物・金・情報・時間」ともに運用するのは、突き詰めればやはり《人》である。

幹部をはじめ、第一線の人達にいたるまで経営意識を持たせ、自らのモチベーションを高めるための「環境作り」が経営の真髄といえる。ゆえに「企業は人なり」といわれる所以はそこにあると考えます。

会社とは…

何のために設立され、運営されているのでしょうか? その目的は

(1)製品・財・サービスの提供

(2)雇用の安定

(3)社員の生き甲斐

(4)適正納税の義務

(5)地域住民(社会)との調和にある。

利益とは…

会社を“存続させるため”のコストである(P・F・ドラッカー)といわれているが、これを忘れている経営者のなんと多いことか…

経営者とは…

世の中の会社には「社長」と名の付く人はたくさんいるが「経営者」と呼ばれる人物は少ない。

なぜなら、課長は課の長、部長は部の長、社長は社の長という、ただの役職者であり、経営者は会社を司ることのできる人物でなければならないからである。

経営者は社長になれるが、社長は必ずしも経営者になれるとは限らない。

社長(職)はできても、社長(業)をできる人は少ない。

要は経営の目的を熟知し、その使命感の持ち方によって決まるからである。

ゆえに経営者は長期的観点即ち「大局観」を持って物事を判断し、事業にあたらなければならない。

さらに経営者が持ちあわせていなければならない資質として、一般的に先見力・判断力・決断力等々が必要とよくいわれているが、私はそれ以前の問題として

1.目配り=(目配)よく観察する目を持つ

2.気配り=(気配)場の空気を読む

3.心配り=(心配)相手の立場に立って考える

の三要素を兼ね備えた『人心の妙』がなければ経営者としての人間性に欠けるのではないかと考えている。

──これらは皆が知っている(頭の中ではわかっている)

当たり前のことであるが、この当たり前のことが実践的にできていない経営者が多い。

なぜなら、日常の目先の利益にとらわれているからである。──

私は曲がりなりにも55年間、起業して今まで会社を経営してきました。当然、この55年間は順風満帆な日々ばかりではありませんでした。