ハムレットはホレイショーから杯を奪うと飲み干し、床に叩きつけると仰向けに倒れた。

「ホレイショー、僕のことを思ってくれるなら生きて僕の物語を後世に伝えてほしい……あの音は何だ?」

その場を離れていた廷臣のオズリックが引き返してきた。

「ノルウェイ王子、フォーティンブラス様の凱旋式にございます」

「ホレイショー、もうお別れだ。最後に僕は予言する。この国の新しい王にはフォーティンブラスが選ばれるだろう。これが僕の遺言だ。彼にこの悲劇の一部始終を伝えてくれ。安らぎとはかくも静謐なり……」

そう言い残すとハムレットは息絶えた。

その後、フォーティンブラスがやってきてホレイショーから事の経緯の説明を受け、デンマーク王室を引き継ぐことを約束し、彼らの葬儀を命じたところで終演となり、緞帳が下りた。

客席は割れんばかりの拍手に覆われた。高井良もコロネも惜しみない拍手を贈った。

しばらくすると、緞帳が再び上がり始めた。

「カーテンコールだよ」

高井良が説明した。

「カーテンコール?」

「終演後、俳優全員が舞台上に登場して観客に挨拶するんだ」