第1章 滅亡

第1話 衝撃

晩秋の静かな夜。戸建ての二階にある翔太の部屋。翔太は明日の社会科テストの勉強中。

「はぁ~? 徳川共和国ですってえ!」

いきなり背後から声がしたので、翔太は椅子ごと飛び上がった。

「わ、わわわっ、誰っ! キミっ! ダレっ!」

「ごめんなさい。わたしセリーヌっていうの」

「ど、どうやって入ってきたの!」

「未来から来たの」

「未来から? はぁ……!? 何言ってんの?」

翔太は眉間にしわを寄せ、不審人物を見るように身構えた。

スマホを取り出して、110を押そうとする。セリーヌはあわてて、両手を左右に振った。

「ちょっと待って。驚かせてごめんね。実は、ひいおじいちゃんに会いたくて、百年後から来ただけなの」

「ひいおじいちゃんて、ダレ!?」

ヒステリックに、叫ぶ。

「そこにいるキミ」

「えっ、ボクのこと? ボクがキミのひいおじいちゃん? 訳の分からないことばかり言うんじゃないよ!」

鼻息荒く叫ぶ。翔太の混乱と憤りを無視して、セリーヌは淡々と続ける。

「そう。ひいおじいちゃんはとても偉い人だったんだって。世界の歴史を変えた人なんだって……歴史の授業でも習ったよ」

「えぇっ? そんなこと言われても分からないよ!」

と、裏返った声。

翔太は、何がなんだか分からないという表情で頭を抱える。