【前回の記事を読む】逆子で帝王切開となるも、無事に生まれた娘…「早くこの子を父親に見せたい」と急いで自宅へ。しかし、その直後、家族はバラバラになり…

第1章 今動き出せないあなたへ

第1話 【困れ。困らなきゃ、なにもできない。】

私は決めました。まぁまぁのステージだけは、絶対にやらない。

それが、人前に立つ私のまだまだ未熟ながらに心に決めたプライドでした。

もしあの時困ることがなかったら、芸をここまで突き詰めようとは思わなかったと思います。

困ったからこそ考えた。困ったからこそ観察した。困ったからこそ、人の表情をふかく読み、人の心の内を知ろうとした。その積み重ねが、いまのステージを作っています。

人は、本当に追い込まれたとき、初めて眠っていた力を使い始めるのだと思います。

つまり、困るということは不幸なのではありません。―人間の本当の力を引き出す「起動スイッチ」が入るという事なのです。

もし人生で一度も困らなかったら、人はどうなるでしょう。きっと無難に生きることはできるでしょう。けれど、深く考えることも、本気で挑むこともなく、人生は静かに流れていくかもしれません。

人は、困らないと変わらない。そして、困らない人ほど、こう言います。

「まぁまぁでいいか」

しかし、その言葉が出た瞬間、人は成長を止めてしまいます。

本当に何かを成し遂げる人は、その言葉を飲み込みます。

そして自分に、こう言い聞かせるのです。

「まぁまぁで終わらせるな。」

人生は、まぁまぁで終わらせるには、あまりにも、もったいない。

せっかく生きているのだから。せっかく挑むのなら。自分の力を出し切るところまで、やってみたい。

時を忘れるほどに、とことん中毒してみましょう。

困ったとき、人は終わるのではありません。困ったとき、人生の変化が始まるのです。

人は、困った分だけ深くなり、困った分だけ強くなり、困った分だけ、相手が困ったことに気づけるようになる。だから私は、自分に言い聞かせています。

【困れ】そして―悩み・気づき・行動する事です。

まぁまぁで終わらせるな。