【前回記事を読む】リストカットをしていた娘に心療内科を受診させた…しかし、腕の傷は日を追うごとに増えていき、やがて腕一面に達して…

第一章 始まりから中学卒業まで

★身内ほど厳しい言葉

少しの間、リストカットのことは主人にも息子にも秘密にしていました。

しかし、状況が悪化し学校にも行けなくなったのを機に、主人に全てを打ち明けました。

返ってきた言葉は私の予想を裏切りました。

『お前が甘やかすからこうなったんだ!』 

ドラマで聞くようなセリフを吐き捨てられ、思わず 「本気で言ってるの?」 と言い返しそうになりました。

昭和生まれ、職人の夫。

気合い、根性が主流だった昭和世代の彼の人生からすれば、娘の精神的な弱さは許せないのでしょう。

『叩き起こしてでも学校へ連れていけ』 と。

娘のことを主人に理解させるのには本当に苦労しました。現在でもまだ無理をさせようとする傾向はあります。

私には、父、母、4つ年上の姉と3つ年上の姉がいます。

母に娘のことを相談したところ 『アンタの育て方が悪いからこうなった!』

物凄く責められ叱られました。

相談する相手を間違えた、とため息が漏れたのを覚えています。

私の育て方も良くなかったのかもしれないけれど……。

もし私の育て方に大きな問題があったならば、双子で育てた息子も同じようになっていたはず。

私は人生の先輩でもある母に助けを求めましたが、返ってきた言葉は自分を全て否定されたようで悲しさと怒りが込み上げました。でも今、冷静に振り返れば私は娘に同じような言葉を知らず知らずのうちに投げていたのだと思います。

『早く勉強しなさい』『いつまでスマホいじってるの!』『そんなんじゃ受験落ちるよ』

血は争えない。ひどい親です。

一番上の姉からも同様に激しく責められました。

身内ほど厳しい言葉が遠慮なく飛んでくるのだと思い知らされました。

「もう、この人たちに頼るのは止めよう……」

私の中で家族の絆すら切れかけた時期でもありました。

ただ、すぐ上の姉は、私のことを心配してくれ、娘のことについても色々調べてはアドバイスをしてくれました。