【前回の記事を読む】初期症状で対処できなければ、慢性化してしまう眼の病気「不定愁訴」…検査で異常が見つからなくても、実は精神的・心理的な要因で……
第2章 白内障と眼の病気の基礎知識
白内障は誰もがかかる病気
カメラとよく似た眼の構造
最先端の白内障手術は、白内障だけではなく、近視や乱視、遠視や老眼などの「屈折異常」(詳しくは後述します)も改善することができます。白内障がどんな病気なのか、なぜ屈折異常も改善できるのか理解していただくために、まず眼の構造と視覚のメカニズムについて簡単に説明しましょう。
人間の眼はよくカメラにたとえて説明されます。「角膜」という1枚目のレンズの後方に、絞りの役割をする「虹彩(こうさい)」があり、2枚目のレンズである「水晶体」で焦点を合わせて、フィルムに相当する「網膜(もうまく)」に光があたって像を結びます。眼球の各部位ごとに、もう少し詳しく説明しましょう。
光を通す角膜――外側のレンズ
「角膜」は黒目をおおう透明な膜で、眼に光を取り入れる窓であり、光を屈折させて焦点を合わせる働きもあります。
角膜の主な構成成分はコラーゲン。水晶体同様に移植可能な部位です。
光の量を調節する虹彩――絞り
角膜から取り入れられた光の量が多すぎると、画像として認識できないため、 角膜と水晶体の間にある薄い膜「虹彩」が収縮することによって光の量を調節します。暗いところから、突然、明るいところに出るとまぶしくてよく見えませんが、目が慣れてくると、はっきりものが見えるようになるのは、この虹彩の働きによるものです。
眼を正面から見たときの茶目に当たる部分が虹彩で、中央の黒目の部分が光が通る「瞳孔(どうこう)」。瞳孔は明るい場所では光の量を減らすために小さくなり、暗い場所ではより多くの光を取り入れるために大きくなります。