【前回記事を読む】「まるで暴動」…ビートルズが現れた場所に何万人ものファンが殺到。若者たちは失神するほど熱狂し、警察が出動する異常事態に…

第2章 ビートルズのどこがすごいのか? What's so great about The Beatles?

①ミュージックビデオもスタジアムでのコンサートも!
ビートルズが始めたこれだけのこと

スタジアムでコンサートを始めた

ビートルズのコンサートにはファンが殺到し、それまでの規模のホールに収まりきらなくなりました。そこで彼らは、1965年8 月にニューヨークの野球場であるシェイ・スタジアムでロックコンサートを開催しました。

世界で初めて、会場としてプロ・スポーツのスタジアムが使用されたのです。当時ポピュラー音楽のコンサートとして最多記録になった5万5600人のファンの歓声は、ジェット機のエンジンの爆音のように響き続けました。

スタジアムでポップ・コンサートを開催するという発想は、世界中のアーティストにもプロモーターにも大きな衝撃を与えました。多くの観客を集めて莫大な収益を上げられるこのスタイルは、これ以降盛んに行われることになりました。

ジャケットをアートにした

ビートルズ以前のポピュラーレコードのジャケットは、ミュージシャンがポーズをとって微笑んでいるというのが定番でした。

しかし、ビートルズは、大胆なデザインでそれをもアートにしました。

アルバム「リヴォルヴァー」ではあえてモノクロを選択し、ジャケットがバンドの音楽的発展の変遷を示すように、それまでのポップミュージック・スタイルから新しいサイケデリックな雰囲気へ移行する過程を示しています。線画とコラージュなど様々なテクニックを駆使し、サイケデリックで不思議な感覚を世界中の人々に与えました。

アルバム「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」は、ビートルズの分身が音楽隊を結成したというコンセプトでアルバムが制作されました。ジャケットもビートルズ自身が音楽隊に扮し、世界中の有名人をフォトモンタージュで背後に従えています。

レコードもそうですが、ジャケットでも音楽の持つ大衆性と芸術性という二面性を表現しました。これは、歌詞を掲載した最初のアルバムであり、リスナーにレコードをただ聴くだけでなく、その知的な内容を探求するよう働きかけました。