次の日も暇さえあればホテルの庭や大同江(テドンガン)の周りで採集を行いました。

そしてふと、大同江の川沿いに外灯が並んでいるのを見つけた時、(うん? 夜にこの外灯が点いていればホテルの玄関の灯りにあんなに水生昆虫類が飛んでくるはずないんやけどなぁ……)と疑問に思ったのです。

そして、その夜、川沿いの外灯を確認しに行くと、やはり灯りは点いていませんでした。

後で分かったことなのですが、海外からの客が宿泊するということもあって、私たちの泊まるホテルに優先的に電気を送ってくれていたようです。

宿泊していた期間、電力不足のため日に数回は短い停電をするような状況でした。

この地では、朝鮮戦争(1950年〜1953年)から半世紀以上が経過しても大国アメリカと未だ終戦を迎えたわけではなく「休戦状態」にあるため、国のエネルギー事情は厳しい状況です。そのような中でも、私たち宿泊客には優先的に配慮をしてくれていたのでした。

このような研究のスタートでしたが、来てから数日後には私の部屋によく電話がかかってくるようになったのです。

もちろん相手は守衛さんからです。

「今、玄関にすごい虫がいるよ!早く捕まえにおいで!」

まずは「協力者の採集」完了です(笑)。

 

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