*
平成5年4月、受験を経験し……ひと際眩しい桜色に包まれた私は高校に入学。私は中学を卒業したら働くつもりでいたけど、お父さん達に「高校は出ときなさい」と言われて受験。わざわざ塾には行かずに、勉強もそこそこ自分で頑張ったはず。一つ下の弟もいるし出来るだけお金のかからない、自転車で通える範囲の公立の商業高校を選んだんだ。
……私ね、好きな漫画家さんの絵を真似て描いてみたりと、絵を描くのが大好きだったの。だからこの時、もっと自分の意思を通していたら。……違った人生だったろうな、とか時々思う。でも自分なんて……と自己肯定感の低かった私には、先の未来の自分のことなんて重要ではなかったんだ。
出来るだけ迷惑がかからないように選んだ、高校での出会い。――――ここでの出会いは、私を変えた。なんてったって驚きの連続! この高校に通うのに遠方から始発の電車に揺られている人がいたり、自分の好き嫌いや趣味嗜好を隠さずみんな個性的。受験を乗り越えてここにいる、それは自信となりみんな堂々としていた。
そして同じ中学出身は四~五人……つまり以前の私をほとんどの人が知らないの。そんな環境は私にとって心機一転、千載一遇、何もしなかった自分を変えるチャンスだと思ったんだ。とはいっても、別人のようになったわけじゃないんだよ? ただ自分の気持ちや疑問に思ったこと……感じたまま、心にある言葉を声に出してみたの。
今までの私を知らない人達に、ありのままの自分を見てほしかった。だって伝えずにいたなら隠しているのと同じ……それって、ここではなんだかズルいような気がしたの。嫌われるかも、受け入れてもらえないかも……でも、“自分”を確かめてみたくなったんだ。
【イチオシ記事】熱いキスをすると彼女の頬が染まり、どきどきしているのが伝わってきた。僕は激しく、優しく彼女を抱いて…
【注目記事】気が付くと既婚者の女性と2人きりで飲んでいた。記憶はないが、そのままホテルに行ったらしく…
ゴールドライフオンラインは、表現者を応援するウェブメディアです。
生身の人間が紡ぐリアルな言葉だからこそ、読者の心を揺さぶる力があると確信しています。
あなたも、"表現者"になってみませんか?
ゴールドライフオンライン編集部:glo_henshu@gentosha.co.jp