『納豆万歳』(永山久夫著、一二三書房2004)という本には次のような記載があります。
“日本人が世界一長生きできるようになったその背景には、優秀な医療技術の進歩がありますが、その前に健康度の高い「和食文化」があったことを再認識する必要があります。和食の特徴をひと言でいうと、大豆の多角的な活用といってよいでしょう。枝豆・豆腐・味噌・醤油・豆乳、そして納豆と本当に多くの食品が大豆で作られています。
しかしながら、なんといっても納豆です。世界一の長寿国となった日本にとって、新たな問題が出てきました。寝たきり老人の増加です。
日本の寝たきり老人の30%前後を占める原因が「足の骨折」によると言われています。これは「脳卒中」に次いで寝たきりの原因の2位で、ますます増加の傾向にあります。つまり、骨折の予防が重要になってきました。
骨折の最大の原因は、カルシウムとビタミンK2の不足です。
健康を維持するうえで必要な量のカルシウムが細胞や血液中に不足すると、これを補うために骨のカルシウムが溶け出して調整しようとします。すると、骨はスカスカとなってもろくなり、極端な場合は寝返りを打っただけでも骨折してしまう場合があるそうです。これが「骨粗鬆症」で、高齢になるほど増え、しかも圧倒的に女性に多いという特徴があります。
ところが、世帯別の納豆消費量と大腿骨頸部骨折との関係を調べたデータによりますと、納豆をよく食べる世帯ほど骨折が少ないことが分かってきました。厚生労働省の調査によりますと、中高年女性の骨折する割合は、東日本では低く、西日本では高いという傾向があるそうです。これは、納豆の消費量の多いところと少ないところと逆相関しています。
このことから、東日本で骨折が少ない要因の一つとして納豆の成分が影響していることが証明されました。そこで注目されたのが納豆にずば抜けて多く含まれているビタミンK2です。ビタミンK2の重要な働きに、骨の形成を強化するとともに、骨からカルシウムが流出していくのを抑える作用があります。ビタミンK2は骨の健康を守る「骨のガードマン」といってよいでしょう。”