5  前半のクライマックス・モンテフィアコーネ

今回は、トゥーシア地方の古都ヴィテルボから、中世において教皇が度々訪れたモンテフィアスコーネまでである。ボルセーナ湖の外輪山を緩やかに登っていくコースで、距離も比較的短く歩きやすい。途中にあるローマ時代の街道跡を体験できるのも楽しみである。モンテフィアスコーネにも見どころが多いので、十分に時間を取りたいところである。筆者も早朝にヴィテルボを出発した。

フィオレンティーナ門

前回ヴィテルボの旧市街を散策したので、今回は旧市街を取り囲む美しい城壁の北西にあるフィオレンティーナ門から出発した。

フィオレンティーナ門とは、「フィレンツェに通じる門」という意味である。堂々とした黒ずんだ門には、かつてヴィテルボが征服したフェレントの市章である椰子の実とヘラクレスに由来する獅子を組み合わせた市章が彫られている。

 

フィオレンティーナ門。ヴィテルボの北の玄関口で18世紀に建てられた。隣には、教皇領を立て直したアルボルノス枢機卿(62頁参照)が14世紀に建造した砦があったが、その後破壊と改修が繰り返され、現在は国立エトルリア博物館となっている。

ヴィテルボ市街を出ると、やがて「ローマ方面」という表示のある国道の入口を目にする。だがもし車でローマに行くのであれば、表示とは逆方向にある高速道路へ向かった方が断然早い。「全ての道はローマに通ず」とは言うものの、イタリアでは「ローマ方面」という標識があっても、ローマへの最短距離でないことが多々あるので要注意だ。