【前回の記事を読む】「もう遅い」なんてことはない! 叶えたい夢があるなら、それに近づけるように自分なりの努力を続けることが大事

第1章 『夢』を読む

前を向く

人は誰しも「苦労話」の一つや二つを持っている。ここまで何の苦労もなく、順風満帆で生きてきた人はいない。

私もどちらかといえば、これまでの人生は山あり谷ありの人生だった。

これは私が以前に勤めていた会社を退職した時の話である。

その当時、主に会社の上司たちとの人間関係でたくさんのいざこざがあり職場に行くことすらも苦しい時期があった。

唯一の心の支えとしては、部下たちの育成、指導に専念することであった。部下たちの成長を想像し、その成長を実際に見ることが何よりも楽しく、それが日々のモチベーションであり、唯一の原動力と言っても過言ではなかった。

ただ、そんなささやかな個人の幸せも好意に思うどころか、普通に見過ごすことができない人間が世の中にはいるということを思い知らされることとなった。

私の仕事は全て「違う」と否定された。そのたびに頭と心を整理し直す時間を設けた。正確には、そうでもしなければ、次の日を迎えることが辛かったからだ。

毎日に全力を注ぐ日々を過ごしてきたが、前述したように私はその会社を退職することとなった。その理由は簡単に言えば価値観や方向性の違いである。

部下が働いてくれなければ自身の評価にはならない立場でありながら、自らの居心地の良さを優先するという体制が部下ファーストである私には合わなかった。

意見を求められ意見をすると、揚げ足を取られ、その結果解雇となった。

会社を辞め、その地を離れる際には部下からたくさんの電話をもらい、電話口で涙を流して別れを惜しんでくれた者もいた。あの時の泣き声と本当に素直な言葉は今でも耳に残っていて忘れたことはない。

その後、私は地元に戻り次の仕事を探さなければならなかった。