【前回の記事を読む】突然、手足が動かなくなった。今座った便器から、もう立てない。脳溢血を疑われたが、そうではなく…【闘病体験談】

ある日突然、首から下が動かなくなってしまった女性。
心当たりは何もない。まさか、まだ60代なのにこんなことになるなんて……。

彼女の病気の進行は、恐ろしいほど早かった。

 

第一章 急激な進行 首から下が動かない

【25日】

すぐに医師と看護師さんが寝台に私を寝かせてくれた。3度目の検査の間、ほんの1時間前は自力で車椅子から寝台に乗り移ることができたのに、手足が衰えていく驚くべき速さを感じていた。私の体の中でいったい何が起きているのか、ゆっくり考える暇はなかった。迎えに来たベッドに私は寝たまま、エレベーターで最上階へ運ばれた。

「病院の最上階は重症患者さんがいるらしいよ」

昔、母が言っていたのを思い出した。この時は呼吸も苦しくはなく、意識も鮮明で話すこともできた。

入院手続きを済ませた報告をして、夫が帰っていった。ベッドの周りのカーテンを引き、薄暗い中で男性の介護士さんが身支度を整えてくれる。

「男ですみませんね」

そう言いながら、私を着替えさせおむつをする。ぶよぶよの体を見せられる介護士さんのほうが気の毒だ。それよりも、おむつをした上に尿管にチューブを入れたことの衝撃は大きい。おむつも初めてなら、尿管にチューブを入れるのも初めてだ。チューブを入れた時の何とも言えない感覚に、私は身もだえした。

しばらくしたらこの気持ち悪さは消えたが、「まだ60代で、おむつは早いよねぇ」、私の頭の中で、この言葉が繰り返し聞こえていた。私が覚えているのはここまでだ。

ICUへ

【26日】

入院した翌日から検査や治療が始まった。私の場合、進行が早いのが幸いしてか、ギランバレー症候群と早々に診断された。

ひと月かけて筋肉が衰えていくのだが、またゆっくりと戻っていく。原因は解明されていないが、自分の免疫が本来守るべき自分の細胞を傷つける。ざっくりと説明すればそうなのだが、実際は軽症も重症もあり入り口も出口もバラバラだ。

脳から手足に運動の命令を伝える神経が役に立たなくなる。足から始まり、私は喉の筋肉も動かなくなり、しだいに呼吸困難になっていった。喉の筋肉が低下したせいで痰を出せなくなる。

この痰の多さには、後々まで苦しめられた。原因としては、生の鶏肉を食べたとか予防注射で発症する人もいるらしい。どちらも私には覚えがなかった。発症の仕方や治り方もまちまちだから、ややこしい病気だ。珍しい病気だから、すぐに診断が決まらないのが普通らしい。たらいまわしにされて、回復が遅れることもあるから私は幸運なのだろう。

<市川 友子『ある朝、突然手足が動かなくなった ギランバレー症候群闘病記』(幻冬舎メディアコンサルティング)より抜粋>

 
~みんなの体験談~

「そういえばこんなことが…」「忘れられない思い出があって…」
みなさんにはそんな『つぶやき』ありませんか?
ゴールドライフオンラインにも、こんな声が届いています。

もちこさん(40代・女性)

最初のめまいは、朝起き上がろうとした瞬間でした。
天井がぐるぐると回って、そのままトイレに駆け込みました。ちょうど仕事の繁忙期が終わったところで、風邪でも引いたかな?と思って1日寝ていたら、翌日には治まりました。でも、そんなことが何度か続くようになり、耳鼻科に行ったらメニエール病と診断されました。お医者さんに言われたことは、薬を飲んで、塩分を控えて、なるべくストレスをためすぎないようにして、睡眠をちゃんととる。それを守ったおかげで、今では発作は起きにくくなりましたが、これが結構難しいんですよね。 仕事の忙しさにかまけて、無理な生活をしてきた自分を見直すきっかけになりました。病気って「敵」じゃなくて「同居人」なんだなと、思うようになりました。最近は、丁寧な暮らしを心がけています。

たけぽんさん(50代・男性)

健康診断で引っかかったのは、55才のとき。「要再検査」と書かれた紙を見ても、最初はそんなに深刻に考えていなかった。歳も歳だし、そんなこともあるだろうと甘く見てました。しかし、それが妻にバレて怒られ、渋々再検査に行くことに。それでも「まあ大丈夫だろう」と思っていたのですが、大腸ポリープが複数見つかってしまいました。さらに1つは、早期がんでした。
手術は日帰りではなく入院になりました。がんという響きには、さすがにぞっとしてしまって、手術の前は眠れませんでした。今では定期検査を欠かさず受けています。 妻と医者の言うことは、素直に聞くものですね。

ほかの体験談も読みたい方はコチラ

あなたの体験談も教えてください!

ご投稿は短くてもOK。
あなたの記憶にあるあのエピソード、ふと思い出した一場面を。
ぜひお気軽にお寄せください!

体験談を投稿する

スマホからかんたんに送れます/お名前はニックネームでOK