崩壊直前のソ連のモスクワでの経験。それは誰にでも経験できたことじゃない。私も話を聞いていてすごくおもしろかった。だからできればその経験をなにかで書き残したほうがいいのではないかな」と言われた。
これがこの本を書こうと思ったきっかけである。
日本がまだバブルに浮かれていたこの1990年を挟む前後1年こそまさしく世界が激動した3年間である。
タイトルにあるソビエト社会主義共和国連邦といってもいまの人にはよくわからないだろう。いまのロシアでしょと言われるがソ連とロシアは違う。ソ連はロシアやウクライナやグルジア(現ジョージア)などの15の共和国から構成される連邦国家だった。ロシアはその中で一番大きく力もあった共和国である。ソ連の中にロシアがあったと言えばいいだろうか。
私は広告プロモーションやイベントや番組制作の仕事を40年近くやってきた。
撮影や収録などの仕事で地球50周はしているかもしれない。そんな私でもこの国での約 3カ月間の体験は特別なものなのである。
この国での出会いと出来事がそれからの私の人生に大きな影響を与えたとすごく思うのだ。
元々はコピーライターも少しやっていたし今現在もスポーツ雑誌でコラムなどを書いたりしているので書くことは全然苦にならない。
で、どうやらこれは自叙伝というジャンルになるらしい。
自叙伝ということなら本題に入る前に恥の多い人生を歩いてきた私という人間を理解してもらうために私のことを少し書いておこうと思う。
とはいうものの30年以上前の記憶なので一部は忘れてしまっていたり記憶違いもあったりするだろうからそこはご容赦いただきたい。