私も夫も睡眠薬を使っています。睡眠薬はからだに悪いと思われていますが、どの薬も「クスリはリスク」です。高齢者になったら、からだに悪くても飲んで十分に眠ったほうが、日中、快適に過ごせると私は思います。
かつての我が家の隣人の80歳のおひとりさまの女性は「毎日、2、3時間しか眠れなくてつらいのだけど、睡眠薬は飲まないほうがいいよね」と悩んでいました。眠れない間はラジオを聴いて凌いでいるそうです。
「少しくらいなら、飲んで、よく眠ったほうがいいと思います」と私は迷わず答えました。いつ、命が途切れてもおかしくない年齢です。ですから、からだに悪いからと言って我慢したくないのです。大切なのは「今でしょ」と思っています。
日本人の平均睡眠時間は7時間台で、世界ランキングは低い方です。欧米の人などは8時間以上眠っています。なのに、日本は世界トップクラスの長寿国です。7時間台の睡眠時間が一番良いということでしょうか。ならば、私は眠り過ぎです。しかし、この快適さは手放せません。
体温も、前の自宅にいたときは35度台で低かったのですが、このホームにきてからは36・5度くらいあります。また、これまでは、毎年、必ず風邪をひいていたのに、このホームにきてから、私も夫も風邪をひいたことも熱を出したことも一度もありません。免疫力が上がったのでしょうか。老人ホームの暮らしは健康によいのではないかと思えてきます。
4 体操やウオーキングでフレイルとうまく付き合う
かなり前から「フレイル(虚弱な状態)」という言葉を聞くようになりました。フレイルとは高齢化によって心身の機能が衰えた状態のことで、健康と要介護の中間に位置するものだと言われています。