正式に秋斗と付き合うことになっておよそ1ヶ月。家も隣なので自然と外へ行くデートよりも、家で過ごすデートのほうが多くなった。

今日も案の定、秋斗の家で過ごしている。

「理子? 眠い?」

「ん、ごめん。寝ちゃってた……」

2人で映画を観ていたはずなのに、平日の疲れのせいか理子はつい眠ってしまっていたらしい。

「帰る?」

「いや、ちゃんと観る……」

「もう終わったけど」

「え……」

慌てて画面を見ると、すでに映画のエンドロールが流れていた。

「私、もしかしてめっちゃ長いこと寝てた?」

「半分以上観てなかったな」

「ごめん。秋斗の好きな映画だって言ってたのに。また今度1人で観ておくよ」

「俺何回も見直すタイプだから、また一緒に観ればいいと思うけど」

秋斗の優しさが心にしみる。付き合ってからわかったことだが、秋斗は基本的に心が広い。他人に対して興味がないのではなく、他人に寛容なのだと思う。

「それで、どうする? 眠いなら帰ってもいいし」

「え……けど……」

もう少し一緒にいたい。そう思ったけれど、わがままなのではという思いがよぎり喉に引っかかって出てこない。

「けど?」

「いや、やっぱいいや」

「ふーん。俺は泊まっていってほしいけど」

「え!?」

思いがけない言葉に、理子が目を見開く。

「俺はもう少し一緒にいたい」

ストレートな物言いに、理子の頬が熱くなった。こんなにも自分のことをまっすぐに思ってくれる相手がいるなんて、少し前の理子には想像もできなかったことだろう。

「……私も、もう少し一緒にいたい」

「じゃあ、決まりだな」