【前回記事を読む】「そういえば同じ苗字だった」…最近出会った24コ下の美女は、取引先の娘だった…新車でドライブに誘うと…
瞳にプロポーズ~年の差婚
「それでどこから来たのよ?」
英介が机を見ると缶ビールが二本置いてあった。男性は少し酔っていい感じになり、目の下が少し赤くなっていた。
「東京です」
二人は目を見合わせて言った。
「そうけー。俺はよ茨城から来たんだよな」
男性は楽しそうに話を始めた。
「母ちゃんと久しぶりのデートでよ、昔結ばれた場所なんだよなー」
二人はどういう顔をしてよいものかわからず困惑していた。英介としても早くこのシチュエーションを打開し話を変えようと思った。
「ちなみに奥様はどこに行かれておられるんですか?」
男性は酒臭い勢いのある口臭と共に英介に向かって答えた。
「便所!」
英介は男性から発射された息を顔面に浴び一瞬気が遠くなりそうだった……。
「母ちゃんいつもなげーんだよなー」
また二人とも下を向きどういう顔をしたらいいかわからなくなったのと、一体この男性の奥さんはどんな人なんだろうかと想像した。
一瞬、英介は椅子によけてくれた奥さんのカバンを見た。それはかなり高価なものだった。それを見て成金のデブっちょな奥さんなのか? いろんなことを想像してしまった。
残念ながら英介の作戦は打ち砕かれ、その後も男性は話をし続けた。
「何? 二人は親子で観光来たの?」
英介は痛いところを突かれたと思った。そして横を見ると瞳の顔が少し機嫌悪そうに見えた。
「いえ、最近知り合ったばかりなんですが彼女は私の知人です」
「知人?……不倫か?」
この時、英介としてはこの男性はどうしようもない人だと割り切って思ったが、その場にいる瞳に申し訳なく思った。とその途端、
「違います! 年齢差はありますがもうすぐお付き合いする予定です!」
「早川さん……」
瞳は正義感溢れる顔で男性を見た。その反面英介は瞳に申し訳なく思っている自分と周りのことなど気にしない瞳との違いの差に対し何だか情けなくなってきた。